Final Update April 30, 2005

アキレス腱

2005年3月18日(金)午前10:30ごろ、テニス中に左足のアキレス腱を切断しました。当日は9:30からプレーを始めて、準備運動もし、体も十分温まっている状況でした。ボールの方へ移動しようとした瞬間に、かかと部分を後ろからラケットで強く打たれたような衝撃が走りました。見ると、アキレス腱があった部分がポッコリくぼんでしまっていました。

救急車を呼んでもらい、病院に搬送されました。これまでも通院していた、立川の災害医療センターを希望し、そこで治療を受けました。と言っても、患部に添え木をし、包帯で縛っただけでした。手術による治療と手術をしない治療があるが、手術をするほうがいくらか早く直る、と言われて、手術を23日(水)にお願いして、帰宅しました。幸い妻にすぐに連絡がついたので、途中すべて付き添ってもらうことができました。初めての救急車、初めての松葉杖。

帰宅直後に学長室に、卒業式に出られないことなどを連絡し、また、20日から23日に予定していた日韓熱流体会議に参加できなくなったことに伴う措置(フライトのキャンセル、座長の辞退など)を電話とメールで行いました。

幸いにして、事故直後から病院を経て自宅に戻るまで、痛みはほとんど無く、つらい思いをすることはありませんでした。左足を使うことができず、松葉杖で歩行しなければならないことだけがつらいことでした。1階と2階の行き来やトイレにわずらわしさを感じましたが、手術までの中4日は、座ってする仕事は可能な状況だったため、パソコンに向かう作業は少しはかどりました。

3月23日(水)、朝、病院に行き、手術を受けました。切れたアキレス腱を縫い合わせるというものです。手術室も手術も初めてなので、相当緊張するものかと思っていましたが、意外にも平静を保っていることができました。局部麻酔で、腹ばいの1時間は、首が少しだるく、右を向いたり左を向いたりしていた以外に、何もつらいことは無く、痛みもほとんど感じませんでした。10:30から11:30ごろまでの約1時間で手術は終了。ギブスで足首から太ももまでぐるぐる巻きにされて終了。帰宅しました。

現在のところ手術終了から5時間が経過していますが、特に傷口が痛むことはありません。たくさんの方からご心配のメールをいただいたりしているので、お時間のある方に読んでいただけたらと経過報告を書きました。


2005年3月23日16:30 水野明哲記

その後:
手術の翌々日の25日は、前々からの約束があり武蔵境まで外出。 妻の運転で、助手席に乗って移動しました。 階段の上り下りなどに支障があるほかは、ほぼ普段と変わらない状況です。 翌26日は新宿校舎で博新会という会合があり、車で新宿まで移動。これは自分の 車(RX-8)で。さいわい右足は健全なので、車に乗ってしまえば運転は まったくの不自由を感じません。ただ、乗り降りがかなり難しく、 バランスを崩さないようにしながら、荷物や松葉杖の積み込みなどが 必要なため、何倍もの時間とエネルギーがかかります。 29日と31日は八王子へ出勤。 4月1日は入学式。八王子での一部の入学式、父母説明会のみに出席し、新宿での 2部の入学式は欠席。
2005年4月7日 水野明哲記

4月6日(水)、手術からちょうど2週間目に病院へ診察を受けに行きました。 実際、手術後すぐに患部はギブスで固められ、消毒もできない状態で (一応抗生物質を服用したものの)化膿したりしないものかと 心配でした。こういう点でも医学が進んでいるのだなあと感じました。 カッターでギブスを切断し、またまた腹ばい状態で抜糸を受けました。 麻酔もなく、いままでで一番痛い経験でした。痛さの数から7箇所ぐらい 縫われていたものと思います。 今度は新しいギブスが膝下までだったので、ようやく膝が曲がるようになり、 今までより自由度が増えた感じがします。治療は1時間足らずで終了し 帰宅しました。 松葉杖の使い方が間違っていたことが判明。脇を乗せてはいけなくて、 腕を伸ばして使うものだそうです。今までよりスピーディーに歩ける ようになりそう。
2005年4月7日 水野明哲記

4月6日(水)に治療を受けてから2,3日経ったころから患部の周辺が痒くなり、 そのうち腫れた感じと重苦しいような痛みを覚えるようになって きました。ギブスをしているためにやむを得ないのかなと思っていたが、 治まる気配もなく、1週間後の水曜日(4月13日)に予約外ではあっても 病院にいこうかとだいぶ迷いました。でも、あと1週間がまんすれば 予定の治療が受けられるのだと思い、講義もあったために行かずに 済ませました。 日曜日(17日)と火曜日(19日)に、患部からうみのような液体が 落ちてくるという出来事があり、これはまずい、ということで、 ようやく診察予定日の20日を迎えたわけです。

ギブスを切ってもらうと、内側のくるぶしを中心に大きな水泡ができており、 皮を切るとたくさんの液体が流れ出ました。どうやらギブスが くるぶしの骨にぶつかって皮膚を損傷した模様。手術の後はだいじょうぶ とのことでした。 足首を90度に近く曲げて再びギブスで固めましたが、 つま先の上はカットして、足首を曲げるための自由度を作りました。 さらに、くるぶしの上にも窓を開け、2日後に消毒に来るようにと 言い渡されて開放。

ギブスの足裏には下駄のような突起をつけてもらい、 体重をかけてもいいですよ、といわれましたが、怖くていきなりは 体重がかけられず、帰ってから少しずつ体重をかける 練習をしました。なんとか左足をつけるようになって来ました。

2日後の22日に病院にいき、皮膚の損傷部の消毒をしてもらいました。 順調に回復しているとのこと。かかとの角度を少し立てて、 自分でも毎日少しずつ新聞紙を挟んで行くように指示を受けました。 うまく行けば来週にはギブスを除去するとの話で、 いよいよ本格的なリハビリになるものと思われます。

2005年4月22日 水野明哲記

4月27日、手術からちょうど5週間目、新宿校舎での4時限目の授業を早めに切り上げ、 病院には約束の16時を少し過ぎて到着。 さっそくギブスを切断して、診療してもらいました。 手術の跡は順調で問題ないこと、皮膚の損傷も消毒をして、皮膚の再生を 待つということで、回復に向かっているとのことでした。 もうギブスをつけなくても良い、とのことで、5週間のギブスによる 拘束から開放されました。なんと足が軽くなったことか。

そうはいっても、すぐに足が地面につけられるものでもなく、家に帰ってから 少しずつ体重をかける練習をしました。 翌28日には松葉杖なしで何とか歩けるようになりました。まだ左足の かかとが90度以上に曲がらないために、右足を左足より前に出すのがつらく、 半歩ずつ歩く感じです。でも、自分の足で歩ける。 今回の怪我から抜け出せた、という気持ちを強く持ちました。 もちろんまだ半歩ずつしか歩けず、バランスを崩さないように注意が必要ですが、 それにもかかわらず、回復を実感できる変化でした。 これからは、だんだんかかとを曲げられるように訓練すれば良い、と 言われているものの、これがなかなかうまく行かないんです。 少しつらい感じがあるものの、少しずつ角度をつけられるように ストレッチを(おそるおそる)進めています。

2005年4月30日 水野明哲記