「急カーブ」のマークがついている節は、いくぶん高度な内容を扱っている。
演習室のプリンタはPostScriptプリンタという、比較的高価な部類に入るプリンタで、UNIXワークステーションでよく用いられる。モノクロのプリンタなので、カラー印刷はできない。グラフを印刷するためには、以下のような手順を踏む。
GNUPLOTはPostScript形式のファイルを簡単に作成できる(蛇足だが、 PostScript形式以外にも、非常に多くの種類のファイルを作成できる)。 PostScript形式のファイルを作成するには、まず「端末のタイプ」を変え、次に「出力先を指定」する。
gnuplot> set terminal postscript Terminal type set to 'postscript' Options are 'landscape noenhanced monochrome dashed defaultplex "Helvetica-Ryumin" 14' gnuplot> set output "test.ps"
「set terminal postscript
」の部分が「端末のタイプ」を変えているところである。次の「set output "test.ps"
」の部分が「出力先を指定」しているところである。このように指定すると、これ
以降のグラフプロットが"test.ps"というファイルに、
PostScript形式で出力される。(".ps"という拡張子をつける習慣がある。)
"set terminal postscript
"の部分は、省略して"set
term post
"だけでも大丈夫である。
注意してほしい点だが、今まで描いたグラフ(画面に表示したグラフ)が勝手にファイルに落ちたりはしない。出力先を指定してから、もう一度plotコマンドなどでグラフを描くこと。よくあるパターンとしては、まず画面に表示させてみて、これでよしとなったら出力先を変更し、再描画するという方法がある。
gnuplot> plot "xxx" ... ← グラフを描く : : : (納得のいくグラフができたら) gnuplot> set term post gnuplot> set output "graph1.ps" gnuplot> replot gnuplot> quit %
最後の4つのコマンドがセットで、これまで画面に出していたグラフを PostScriptファイルに落として終了している。
まず、gnuplotを終了する。
gnuplot> quit %
その上で、先ほど指定したPostScriptファイル(上の最初の例ではtest.ps) を印刷する。印刷にはlprコマンドを利用する。これは UNIXの標準コマンドで、GNUPLOTとは関係ない。
% lpr -P lp0 test.ps
演習室のLinuxはプリンタの設定が不完全なので、いちいち印刷するプリンタを指定してやる必要がある。"lp0"か"lp1"を指定して印刷すること。
GNUPLOTで出力先を指定するとき、ファイルではなくコマンドを指定することができる。パイプ記号("|")に続いてコマンドを指定する。
gnuplot> set output "| lpr -P lp0"
このようにして出力先にlprコマンドを指定することで、いったんファイルを作成することなく、gnuplotから直接印刷できる。
PostScriptファイルの内容を、印刷せずに画面に表示させるには、 ghostviewというコマンドを利用する。このプログラムもフリーソフトウェアで、多くのOSで利用できる。
リンクはご自由に。でもメールをくれると嬉しいな。
金野 祥久 konno@researchers.jpLast modified: Fri Feb 18 16:17:20 JST 2000