「急カーブ」のマークがついている節は、いくぶん高度な内容を扱っている。
グラフを作成する際の常識として、グラフのタイトル(つまり、何についてのグラフか)と、縦軸、横軸の意味と単位系などは必ず分かるようにしておくこと。これは手で書き込んでも良いし、GNUPLOTの機能を利用してもよい。
gnuplot> set title "Cp distrib. of NACA0015 hydrofoil for 0.7deg." gnuplot> set xlabel "x/C" gnuplot> set ylabel "Cp" gnuplot> replot
演習の目的は、GNUPLOTの使い方を学ぶことではないから、GNUPLOTの機能を活用しようと苦心する必要はない。印刷した図面に手書きでタイトルやラベルを書き込むだけでも充分なので、難しく考えないこと。
翼の圧力分布のグラフを描くときは、上がマイナスのグラフを描く という慣習がある。翼の背面(上の面)の圧力分布の線が上に、翼正面(下の面)の線が下になるので、直感的に分かりやすいことなどが理由である。
GNUPLOTで上がマイナスのグラフを描くには、次のように指定する。
gnuplot> set yrange [*:*] reverse
"reverse
"がy軸の向きを逆にするコマンドで、元に戻すには
"noreverse
"と指定すればよい。
普通に描いた図(上が正)
上が負の図。翼の圧力分布の図は、このように描く慣習がある。翼上面(背面)
の線が上、下面(正面)の線が下になっていることに注意。
この図の場合はCpが-0.6〜0.8の範囲だと分かるので、範囲を直接指定する方法もある。[-0.6:0.8]ではなく、正から負の方向への範囲を指定することに注意。
gnuplot> set yrange [0.8:-0.6]
GNUPLOTが作成するグラフは、標準では四方に枠が付き、格子線(升目)はない。これは筆者の好みだが、グラフには格子線が入っていた方が分かりやすいと感じる。グラフに格子線を入れるには、plotに先立って"set
grid
"というコマンドを指定しておく。
gnuplot> set grid
格子線なし
格子線あり
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金野 祥久 konno@researchers.jpLast modified: Fri Feb 18 16:17:27 JST 2000