中国春蘭は、姿形は日本の春蘭とあまり違わないが、 花が強い芳香を放つという点で特徴がある。２月から ３月にかけて庭に出ると、蘭の香りがほのかにただよっていて 何とも言えない気分にさせてくれる。 写真の笑蝶と余胡蝶は、尺八仲間の坂井由紀夫さんの お宅（横須賀）におじゃました折にいただいて持ち帰った ものであるが、坂井さんは３年ばかり前に病死され、 いまとなっては形見分けと思って 大切に育てている。

中国春蘭には花の形によって５つに分類される。 梅弁、水仙弁、荷花弁、素心、奇種である。 「蝶」のつく品種は奇種に属し、いわゆる乱れ咲き として珍重される。余胡蝶などはまさに乱れ咲きそのもの という感じである。 （1999年3月21日撮影）